赤ちゃんを出産する前とした後で、一番変わってくるのがママの生活時間。特に睡眠に関しては、赤ちゃんの夜泣きや授乳で夜中に何度も起きる為、どうしても寝不足になりがち。睡眠は、心身の健康に深く関わる部分です。それだけに、眠れないって・・・つらいですよね。
そんなママたちの間で話題となっているのが「ジーナ式」。ご存知の方も初めて聞いたという方も、一緒にジーナ式について学んでみませんか?
ジーナ式って何?
ジーナとは、イギリスで上流階級やポップスターの家庭でナニー(住み込みで子どもの面倒を見る乳母)として働き、カリスマと評判を呼んだジーナ・フォードさんのことです。
そのジーナさんが、12年間のナニー生活で実践したメソッドをまとめて、1999年に出版したのが「赤ちゃんとおかあさんの快眠講座」という著書。快眠の為の方法論は、口コミで広がっていき育児書籍としては異例の50万部という売り上げを記録しました。
ジーナ式とは、この書籍に基づき、赤ちゃんに睡眠と生活リズムを作るための方法論なのです。
ジーナ式って具体的にはどんなことをするの?
まず、ジーナ式では添い寝をしません。そのために、ママとは別にひとりで眠れるベビーベッドを用意します。また、眠る環境を大切にする為、遮光カーテンを使い寝室は真っ暗な状態になるようにします。赤ちゃんにも「ここがあなたの眠る部屋よ」と言い聞かせます。おくるみなど、赤ちゃんが安心して眠れるようなグッズも用意しましょう。
ジーナ式の考え方は、「赤ちゃんの生理をよく知り、先回りして欲求を満たしてあげる」ということ。月齢別に授乳時間やお昼寝時間など、一日のタイムスケジュールが決められており、それに沿って過ごすという方法になります。
寝る時間になったらベビーベッドに寝かせて、パパとママは部屋を出ます。この時、赤ちゃんが大泣きしても我慢して部屋に入らないという決まり。時間になったら、2分間だけ赤ちゃんの側に行って声をかけてあげる。これを繰り返すことによって、赤ちゃんは寝る時間と起きている時間のリズムを覚えて、自然と夜泣きせずまとまった睡眠をとるようになるという主張です。
ジーナ式のメリットとデメリットは?
生活リズムが整って夜泣きがぐっと減った!赤ちゃんもママも穏やかに毎日を過ごせるようになった!と、ジーナ式を実践して睡眠に関する悩みが解消されたという方が大勢いるようです。
一方で、日本とは文化が違う外国の方が書いた書籍ですので、やはり感情面でどうしても受け入れられないというママがいるのも事実です。赤ちゃんが泣いていてもそのままにしておくのが、どうしても「かわいそう」と感じてしまう人も。泣いても大人が来てくれないことを赤ちゃんなりに学習して、眠るようになるという論理なのですが、その部分が人との根本的な信頼関係を築く乳児の成長段階で推奨できないとする専門家の意見もあります。
賛否両論があります
ジーナ式に限らず、育児方法には正解も不正解もないと言えます。赤ちゃんにはそれぞれ個性がありますし、パパママの生活スタイルや考え方もご家庭によって異なります。合う人もいれば、合わない人もいるのが当然です。また、時代背景や医学の研究結果などによっても、その時々で通説が変わるもの。
ジーナ式が気になる方は、まずはご自身で実際に書籍を読み判断されるのが良いかと思います。テレビに雑誌、インターネットと、毎日情報が飛び交う社会です。大切なお子さんの育て方については、悩んだり迷ったりするもの。情報も大切ですが、基本は目の前の赤ちゃんの様子をしっかりと見ること。その上で、情報と知識を自分なりに消化して、取り入れるかどうかを判断してくださいね!