斜視ってご存知ですか?まだよく目が見えていない赤ちゃんですが、目線がいつもよりおかしい場合は「斜視」の可能性があります。でも新生児は目をつぶっている時間が多いので、最初の頃はよく分からないですよね。
今回はそんな赤ちゃんの斜視についてご紹介します。よく間違えられる寄り目とは違うので要注意!斜視の原因や治療方法について詳しく説明するので、不安な人はまずは読んでみて下さい。
生まれたばかりの赤ちゃんは焦点を上手く合わせられないので、目線が不自然なことが。成長と共に改善するものや斜視と診断されるものまで様々な症状があります。
斜視とは?
斜視とは左右の目がそれぞれ別の方を向いている状態を指します。例えば片方の目は左を向いているのに、もう片方が右や正面を向いているなどを言います。黒目の向きが違うので、正面で話をしていてもどちらに焦点を合わせているのか分かりづらい状態です。
この斜視の状態が継続すると「恒常性斜視」、一時的なものを「間けつ性斜視」と呼びます。日本人がなりやすいのは間けつ性斜視で、ふとした瞬間に見つけることが多いようです。
斜視の症状と寄り目の違い
斜視と間違えられる寄り目「偽斜視(仮性斜視)」の原因は、ずばり赤ちゃんの顔の造りにああります。生まれたばかりの赤ちゃんは黒目が大きく、両目が少し離れているので寄り目に見えます。
赤ちゃんの鼻をつまんで、白目が見えたら寄り目なので成長と共に改善されます。心配な場合は検診などで相談しましょう。
さて、斜視には4つの種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
1.外斜視
片方の目は正面を向いていても、もう片方の目は外を向く状態を指します。
2.内斜視
片方の目は正面は向いていても、もう片方の目は内側を向く状態を指します。これには2つに分類され、何か物などを見るときに現れる症状を「調節性内斜視」と言います。これは赤ちゃんの中で一番多い斜視です。
また左を見ようとするときに右目を、右を見ようとすると左目を使おうとすることを「非調節性内斜視」と呼びます。
3.上斜視
片方の目は正面を向いていても、もう片方の目は上を向く状態を指します。
4.下斜視
片方の目は正面を向いていても、もう片方の目は下を向く状態を指します。上斜視や下斜視は、外斜視や内斜視と共に症状が出ることが多いと言われています。
斜視の原因と診断時期
斜視の原因は先天的・後天的の2種類があります。また解明されていない原因不明な場合もあります。
先天的な原因として、「目の筋肉・神経の異常」「弱視・遠視・片目の視力が極端に悪い」「両眼視機能の異常」などがあります。両眼視機能とは片目ずつ見ている画像を一つの絵として処理する機能を指します。生後半年以内に発症し、特に生後一ヶ月頃から多く発症するとされています。
後天的な原因は、「目の病気」「脳腫瘍など脳の異常」「事故やその他疾患」などが挙げられます。先天的でも後天的でもいつ頃発症したのかが重要。そのため気になったら早めに受診しましょう。
治療方法はこちら!
斜視は放っておくと弱視になってしまう可能性が。原因や発症した年齢によって治療法が異なります。遠視や目の筋肉が原因の場合は、治療用の眼鏡をかけてピントを合わせます。
また斜視が原因で弱視の恐れがある場合は、正常な目をアイパッチで隠す訓練を毎日一定時間行います。治療用眼鏡とアイパッチで改善されない場合は手術を行うことも。医師と密に相談しながら治療を進めます。
早めに相談して治療しよう
始めは斜視を発見すると驚いてしまうかもしれません。しかし赤ちゃんは目の筋肉が十分に発達していないので、珍しくありません。気になる場合は定期健診や予防接種の時に医師に相談してみましょう。
まだ小さいと様子見として経過観察をすることもありますし、専門の医師でも判断が難しいとされます。そのため斜視に詳しい医師がいるところで診てもらいたいですね。
そのままにしておくと視力の低下を招いてしまう斜視。もしかすると他の病気が隠れているかもしれません。そんな不安をなくすためにも、早めに受診して医師と相談しながら治療を始めたいですね。