日本で昔から飲まれている甘酒!お酒といってもアルコールは含まれておらず、子どもでも飲めるおいしいソフトドリンクです。
この甘酒、おいしいだけでなく健康にもいい効果があると言われ、最近注目が集まっているって知っていましたか?
甘酒の知られざる効果や、簡単に家庭で甘酒を作る方法、飲むだけじゃない、おいしい活用法などをご紹介します。
甘酒って何でできているの?
甘酒とは、ごはんやおかゆに米麹を混ぜて保温することで、お米に含まれるでんぷんを糖化させたもの。アルコールはほとんど含まれていません。
日本では昔から庶民の飲み物として親しまれてきました。今では冬に温めて飲むイメージが強いのですが、江戸時代は夏の飲み物として冷やして飲むのがポピュラーだったそうで、今でも甘酒は俳句の「夏」の季語なのだそう。知らなかった!
甘酒のいい効果1 疲労回復
甘酒には「疲労回復効果」があると言われています。甘酒にはビタミンB1、B2、B6、パントテン酸、ミオチンといったビタミンB群が豊富に含まれており、これらは疲労回復に大きな役割を果たすのだとか。
これは麹菌によるもの。麹菌は繁殖する際、これらのビタミンB群を作り出し、米麹に溜めていきます。ビタミンB群はエネルギーを燃やすためにとても大切な栄養素。不足すると糖質をエネルギーに変えることができず、疲れやすくなったり脚気を引き起こしたりします。
甘酒のいい効果2 腸内環境を整える
甘酒には実は多くの食物繊維とオリゴ糖が含まれています。オリゴ糖といえばお腹にいい糖分として耳にしたことはあるのではないでしょうか?もちろん食物繊維も腸内環境を整えるのにはとても大切な成分ですよね。
甘酒を飲むことで腸内環境が整い、便秘解消にも役立つと言われています。
甘酒のいい効果3 ダイエットにも効果的!?
甘酒の中に含まれる「リパーゼ」という酵素。このリパーゼには脂肪燃焼効果があると言われています。
また、甘酒の甘みの主成分は「ブドウ糖」。このブドウ糖は血糖値を上げて食欲を抑える効果があると言われていて、ダイエットもはかどりそう!
塩麹と甘酒の違いは?
少し前に一大ブームを巻き起こした「塩麹」!ブームで終わらず、今も愛用している方が多い調味料です。この塩麹、甘酒とよく似ているって気づきました?
塩麹は米麹に塩と水を混ぜて発酵させたもの。ごはんやおかゆを入れないため、糖化するでんぷんが少ないため、甘酒より甘みが少し少なく、塩味が強く出ます。麹を発酵させることで甘酒と同じような健康効果があると言われています。
また、薄めないドロドロの状態の甘酒を「甘麹」と呼んで砂糖の代わりに使うレシピも多く紹介させています。
酒粕を使ったものと麹を使ったものの違いは?
昔から甘酒と呼ばれて飲まれているものは、ごはんやおかゆに米麹を入れて作るもの。それに対して最近出ているのが、日本酒を作る際に残った酒粕に砂糖を混ぜて作る甘酒です。
酒粕を使ったものは美味しいのですがカロリーが高めで、アルコール分が残っていることも。子どもと一緒に飲むなら米麹を使ったものがオススメです。
甘酒の作り方!
甘酒の作り方はとても簡単です!いくつかレシピがあるのですが、炊飯器を使った手軽なレシピをご紹介します。
【材料】
米 一合
米麹 300グラム
お米一合分をおかゆの水加減で炊飯器で炊きます。おかゆが炊けたら炊飯器を開けて、少し冷まします。米麹をほぐして炊飯器に入れ、よく混ぜます。
その後蓋を半開きの状態にして6時間ほど保温し、ドロドロになったら完成。
米粒感が気になる場合はミキサーなどで混ぜると使いやすくなります。
おいしい飲み方1 ミルク割り
甘酒は独特の風味が苦手!という方も。そんな方にオススメなのがミルク割り。
甘めのミルクセーキのような味になり、とてもおいしく飲めるんです。牛乳でお腹がゴロゴロする、という方もオリゴ糖の効果でゴロゴロしにくいのもうれしい。水で薄めるところを牛乳に変えるだけなので簡単です。
おいしい飲み方2 レモン風味
冷たくして飲むならレモン風味も◎。少し水で薄めた甘酒にレモン汁を混ぜます。爽やかな風味と酸味で飲みやすく、ヨーグルトみたいな味になりますよ。
ヨーグルトに入れて砂糖代わりに!
麹専門店の方にオススメされた使い方がこれ。ドロドロの状態の甘酒をプレーンヨーグルトに混ぜて砂糖代わりに。
ヨーグルトの乳酸菌と甘酒の食物繊維とオリゴ糖で腸内環境が整います!毎朝食べたいおいしさです。
甘酒シチューも!
甘酒をシチューに加えるのもおいしくて◎。クリームシチューに水の代わりに加えることで、肉や野菜が柔らかく、優しい甘みが感じられるシチューに仕上がるのだそう。
風味が苦手な方でもかなりおいしく食べられます。
おいしく飲んで健康に!
手軽に手作りできて健康にもいい甘酒。昔からの日本の知恵で、家族みんなを元気にできるなんて素敵ですよね。
麹をほぐしたり、ごはんと混ぜたりと子どもがお手伝いできる場面も多いので、食育にも役立ちそう。ぜひこの冬、甘酒にチャレンジしてみてくださいね。