夏はプール熱など夏特有の病気が多くあります。その中でも中耳炎は耳の病気の中でも比較的よくかかるものです。小さいお子さんは上手く痛い場所を伝えることが出来ないので、発見が遅れることも。日頃からお子さんの様子を把握することが必要です。
今回はそんな耳の病気、中耳炎についてご紹介します。耳の中に水が入ることが原因ではありません。どうして中耳炎になるのか、原因や対処法などを見ていきましょう。
これを読めばお子さんが中耳炎になっても慌てずに済みますよ。
中耳炎とは?
中耳炎は耳の中耳に菌が入ることで、炎症を引き起こし痛みを伴う病気です。
よく耳に水が入って中耳炎になると言われますが、実際にはインフルエンザなどの菌が鼻から入つことで中耳炎になることがあると言われています。
中耳炎は1歳頃までの子どもは比較的かかりやすいと言われています。そのため5歳頃までは中耳炎に注意が必要です。
中耳炎は1週間から数ヶ月治療が必要な場合も。最後まできっちり通院して治しましょう。
中耳炎の症状
症状は耳だれや耳の痛み。小さい子どもは言葉で伝えることが出来ないので、機嫌が悪く耳を掻いたりすることもあるので注意しましょう。
一緒に発熱も発症する場合も。鼻水や咳などがひどい時にも中耳炎を疑いましょう。
いつもと違うと思ったらすぐに病院へ受診すると安心です。
治療法は痛み止めと鼻水吸引など
中耳炎には急性中耳炎と滲出性中耳炎の2種類に分けられます。滲出性中耳炎は急性中耳炎が治っている過程を指します。また軽度か重度かで治療法が異なるので見ていきましょう。
1.痛み止めと鼻水吸引
軽度の場合は耳の痛みを取る薬と、鼻水吸引を行います。鼻水吸引は家でもママが吸って取る物が売っていますが、耳鼻科のほうがより確実ですね。
鼻が詰まると呼吸も苦しくなるので、マメに取りましょう。また耳だれをガーゼで拭き取りましょう。
2.抗生物質で炎症を抑える
中耳炎は抗生物質を使わずに治すことが多いそうですが、腫れがひどい場合や痛みが強い時には抗生物質を使って炎症を抑えることも。
痛みが引いた後も菌が残っている場合があるので、医者の指示に従って最後まできっちりと飲みましょう。
3.なかなか治らなければ鼓膜切開手術も
抗生物質を飲んでもすぐに治るわけではありません。何度も中耳炎の症状が出たり、なかなか膿が治まらない時には鼓膜切開手術を行うことも。
ほとんど1回の手術で完了し、鼓膜を切って膿を出します。また鼓膜に小さなチューブを入れて膿を出す方法もあります。
長期間の治療が必要な場合は、病院側とよく相談しましょう。
中耳炎の予防法と対策
中耳炎は風邪の鼻水などが耳へ流れることで発症します。
そのため日頃から風邪をひかないよう注意が必要です。冬のインフルエンザの季節には予防接種をするのも効果的。肺炎も同じです。風邪をひいたら小まめに鼻水を吸引しましょう。鼻をかむ癖をつけるのもおすすめです。
ミルク性中耳炎と言って、ミルクが鼻へ流れてしまうことも。ミルクをあげる時には必ず頭の部分を少し高くして飲ませましょう。
中耳炎は風邪予防が大切
耳へ水が入って中耳炎になることはありません。風邪などの鼻水の症状が中耳炎を引き起こします。そのため風邪をひかないように、室内の湿気を保つなど日頃のケアが大切です。
また鼻水をかむのを嫌がる子が多いですが、日頃から鼻水を外へ出すようにしましょう。ひどい時には耳鼻科へ行けば鼻水吸引を行ってくれます。
中耳炎は一度症状が治まってでも完治まで時間がかかります。ママも大変ですが、しっかりと菌を出すように根気強く治療しましょう。