東京の小竹向原・吉祥寺・六本木にある「まちの保育園」を知っていますか?
実は最近、「まちの保育園」を自分たちの住む地域にも作って欲しいという意見も増えてきているくらい、保護者や地域の人たちに関心のある保育園なんです。
核家族でご近所との付き合いも少なくなり、親子間くらいしか関わり合いのない時代だからこそ生まれた新しいタイプの「まちの保育園」ってどんなものなんでしょうか?
「まちの保育園」は地域の人たちみんなで子供を育てる
(画像は小竹向原のまちの保育園)
0歳~6歳までの子供たちは人格形成期と呼ばれ、その期間に出会った人や起こった出来事などが今後の人格に関わると言われています。しかしながら最近は、人と接する機会が少なく、出会いが少ないが故に自分の日常では経験のできないような物事に直面することも減ってしまっています。
「まちの保育園」代表者の松本理寿輝さんは、過去に児童養護施設を訪れた際に、子供の可能性の強さを感じて、子供のための施設を作ろうと目標を立てて研究をしていくうちに今のまちの保育のカリキュラムにたどり着いたそうなんです。
たしかに私にも2歳の息子がいますが、保育園の先生や保護者、おじいちゃんおばあちゃんくらいしか接する機会がなく、自分の子供時代と比べると圧倒的に人と接する機会が減っているなぁ、と感じます。
まちの保育園はこんなところ!カフェがあるってどういうこと?
(画像は吉祥寺のまちの保育園)
まちの保育園は普通の保育園とは何が違うのでしょうか?
まず一番の違いは保育士のみが子供たちのお世話をしている保育園と違い、保育士の他に地域のボランティアの方が子供たちの面倒を見てくれるという点です。保育士さんは女性が多く、年齢的にもお母さんと同年代や若いというケースが多いですが、地域のボランティアの人々の年齢は様々で、子供たちにとって普段接することのない年齢層の方とお話すするいい機会になっているのです。
また、カフェやギャラリーを併設していて、保護者や地域の人が利用できるようになっているのも、他の保育園とは違うポイントです。カフェに行ったついでに子供たちの元気に遊ぶ姿を見ていったり、お母さんたちのコミュニケーションの場として利用したり、様々な使い方ができるので嬉しいですよね。
ギャラリーではボランティアの方々が記録した子供たちの様子や、子供たちの園内で過ごしている様子をと撮った写真を飾っているので、仕事で子供たちの様子がわからないお母さんにとって、子供たちの様子を知ることができるスペースになっているんです。
連絡ノートだけではわからない子供たちの様子が知れるのはとてもありがたいですよね。
他にもこんなことやってます!
(画像はまちの保育園六本木)
まちの保育園では、場所によって様々なイベントを開催しています。小竹向原ではワークショップを開催していたり、六本木ではまちのガーデンというコミュニティーガーデンを開放したり、吉祥寺では「まちのこどもと、おとなのひろば」という1歳未満のお子さんを持つ家庭の交流会があるんです。
これからゆっくりと色々な地域に浸透していきそうな予感…
まちの保育園を作った松本理寿輝さんは、様々な地域から「うちの地域にもまちの保育園を作って欲しい」をいう声を聞いているようなのですが、保育園を経営する人たちが挙って町の保育園のような施設を増やしていくのではなく、子供たちの様子を見ながら徐々に増えていけばよいと考えているそうです。
現在の街の保育園に通う子供たちの成長を見守りながら、時間をかけて色々な地域に展開されていくことになるでしょう。
競争するように保育園ができてしまうのは、預けたい親にとっては待機せずに預けられるので嬉しいことではありますが、保育士不足と言われている最近では問題が起こることも少なくないので不安を感じてしまうこともあります。
「まちの保育園」のような地域の人みんなで子供を見守ってくれて、コミュニケーションをとり合えるような施設が増えてくれると良いですね。
私の住んでいる地域にも「まちの保育園」のような施設ができたら、すぐにでも通わせたいと思いました。東京にお住まいの方は見学会なども行っているので、実際に見てみるのも良いかもしれませんね!
まちの保育園(小竹向原)
【住所】
東京都練馬区小竹町2-40-5
【アクセス】
東京メトロ副都心線・有楽町線「小竹向原」駅の2番出口から徒歩4分
まちの保育園(吉祥寺)
【住所】
東京都武蔵野市吉祥寺本町3-27-13
【アクセス】
JR「三鷹」駅から徒歩7分
まちの保育園(六本木)
【住所】
東京都港区六本木1-9-10 アークヒルズ仙石山森タワー1階
【アクセス】
東京メトロ日比谷線「神谷町」駅から徒歩6分