今回は、寒い季節に流行るノロウイルスの感染経路と、予防法、ノロウイルスの危険性についてご紹介します。
ノロウイルス対策の参考にしてくださいね。
子どものノロウイルスの感染経路は?
ノロウイルスの感染経路は多彩です。
近年では、食品取扱者を介してウイルスに汚染された食品を原因とする事例が増加傾向にあります。そのため、食中毒の事例でも原因の食品を特定できないケースが7割と多くなっています。
その他の原因としてはウイルスに汚染された牡蠣などの二枚貝がありますが、汚染された二枚貝の食中毒は生や加熱不足のもとで発生しており、十分に加熱すれば食べても問題はありません。
保育園や学校など集団が生活する場では、感染者の嘔吐物などから、ウィルスが飛散して感染してしまうなどのケースも多く見られます。
ノロウイルスの症状は?
ノロウイルスの潜伏期間は1~2日です。
吐き気や嘔吐、下痢の症状があり、発熱を伴うこともあります。
1日に数回から数十回嘔吐や下痢を繰り返すこともあり、小さいお子さんが感染してしまった場合は、吐き始めたら無理に水分を摂ると吐き戻しが連続し止まらなくなる場合もあります。嘔吐と下痢が原因で脱水症状を起こし重症化すれば、最悪意識障害や痙攣を起こす場合もあります。
また、仰向けで寝ている場合に吐き戻した場合は、嘔吐物が喉に詰まり窒息を起こす危険性もあります。小さい子がなった場合は、窒息にも注意が必要です。
感染した場合、特効薬はありません。下痢や吐き気を押さえる治療を行います。
ワクチンもありませんので、やはり予防が大切です。
【予防1】手洗い
小さい子って、すぐ口へ手を持っていきますよね。
あむあむと手がよだれだらけになっていることもしばしば…。
外で手についたノロウイルスを体の中に入れない為にも、帰宅後うがいとセットにして習慣にしましょう。
手洗いうがいは、元気で冬を乗り切る基本ですよ!
【予防2】うがい
体に菌を入れないことが大切です。
外出先から帰ったら、うがいはしっかりとしましょう。
小さいお子さんは、うがい液などを誤って飲み込んでしまう可能性もあるのでお水で大丈夫です。
大切なのは、毎日帰宅後忘れずにうがいをする習慣をつけることです。
ノロウイルス以外の、風邪やインフルエンザ予防にもなりますよ。
【予防3】除菌とマスク
外出先で飲食する際など手を洗ってから食べられない場合は、除菌ジェルや除菌ウエットシートなどで手を除菌してから食べるようにしましょう。
人混みや病院などに行くときはマスクをして予防を。
お子さん用のマスクもキャラクターの柄やガーゼマスクなど色々発売されています。
お子さんのこのみに合わせて選んであげると喜んでくれますよ。
【予防4】感染者の嘔吐物などの適切な処理
ノロウイルスに感染した人の嘔吐物や糞便から感染するケースも多くあります。
ノロウイルスは感染力が非常に強いため、嘔吐物や糞便から二次感染を防ぐには適切な処理が必要です。処理をする際は、使い捨てのガウン、マスク、手袋を必ず着用するようにしましょう。
ウイルスが飛び散らないよう、嘔吐物や糞便をペーパータオル等で静かにふき取ります。その後は、次亜塩素酸ナトリウム(家庭用の塩素系漂白剤で代用可能)で浸すようにふき取り、水拭きを。
おむつ等はビニール袋等に密閉して廃棄しましょう。この際、ビニール袋におむつなどの廃棄物が十分浸る量の次亜塩素酸ナトリウムを入れることが望ましいです。
感染者が触れたと思われる場所も次亜塩素酸ナトリウムでしっかり消毒しておきましょう。
【予防5】調理は過熱をしっかり行う
一般的にウイルスは熱に弱いものです。二枚貝などの食品は、中心部が85~90℃で90秒以上の加熱をするのが望ましいとされています。
お肉や野菜などの食材は、新鮮なものを選び、しっかり熱を通します。
調理後は、常温で放置せず冷蔵庫に入れる。食べる前に再加熱するなどしてなるべく早く食べきりましょう。
ノロウイルスを予防しよう
ノロウイルスは、特効薬もワクチンもありません。
そして、感染者の嘔吐物や糞便からウイルスが飛沫し集団感染することもあります。
ノロウイルスに感染しない為には、予防するしかありません。
もし家族に感染者が出た場合は、嘔吐物や糞便がついた衣服は除菌する又は処分する。
カーペットやテーブルなどは、殺菌スプレーなどを使い殺菌し、他の家族への感染を防ぎます。
ノロウイルスに感染していても発症していない場合もありますので、お子さんのオムツ替えなどの場合は注意が必要です。
また、症状が治まってもしばらく糞便から菌は出続けます。おむつ交換した後は手を洗いましょうね。
この記事は、三井住友海上火災保険株式会社(協力 インターリスク総研)の情報提供の元コモリブスタッフが執筆しています。