暖かい季節になって、インフルエンザも治まり油断していませんか?実は夏にも三大夏風邪と呼ばれる厄介な病気があるんです。
普通の風邪とは違い、なかなか治らず感染力が強い夏風邪。その中でも有名なのが「プール熱」です。
今回はお子さんがかかりやすい病気、プール熱をご紹介します。症状や予防法・対処法などを知っておけば、いざ病気になっても慌てずに済みますよ。集団生活で避けられない夏風邪。これを読んで不安を解消しましょう。
プール熱とは?
プール熱とは「咽頭結膜熱」のことです。主にプールなどの水を介して感染したり、ちょうどプール開きの時期に感染が広まることからこう呼ばれています。三大夏風邪の一つで、感染力が強いのが特徴です。
幼稚園や保育園などの園児、また小学生などが感染しやすい風邪です。発熱の他、目の充血や喉の痛みなどを訴えます。喉が痛いと食事が取れないのでママも心配ですよね。
プール熱の原因は?
プール熱はアデノウイルスが原因です。
これがくしゃみなどの飛沫感染や、感染源に直接触れる接触感染とがあります。プールなどの水を介したり、同じタオルを使うことも感染源の一つです。
プール熱の症状は大きく3つ
プール熱の潜伏期間は5~7日間。一般的な風邪とは違い3つの特徴があります。1つずつ見ていきましょう。
1.38℃以上の発熱
一つ目は高熱です。急に39~40℃の高熱となり、3~7日間続きなかなか下がりません。
お子さんの体力が消耗しやすいので、家で安静にしましょう。脱水症状を起こしやすいので要注意です。
2.目の充血(結膜炎)
プール熱の特徴とも言える目の充血は、真っ赤になるのでよく分かります。目やにが多く、目の周りにびっしり付いてしまい目が開けられないということもあります。最初は片目から。次に両目に症状が出ることが多いようです。
白目やまぶたの部分が赤く充血します。これに良く似た症状で「はやりめ(流行性角結膜炎)」と間違えることがあるので、幼稚園などでプール熱が流行っていないか確認をしましょう。
3.喉の痛み
目の充血と同じタイミングで喉の痛みが出ます。ひどい場合は扁桃腺炎になります。真っ赤に腫れた喉は、痛みが強いので食欲不振となりあまり食べることが出来ません。喉への刺激が少ない飲み物やゼリーをあげましょう。
以上が3つの特徴的な症状ですが、1歳未満のお子さんは下痢や腹痛などの症状が強く出ることが多いようです。いつもと違うなと思ったら病院へ受診しましょう。
プール熱にならないための予防法
プール熱は発症から2週間ほどは排泄物からウイルスが出ています。症状が治まったからと言って油断せず、トイレのあとやおむつ交換のあとは特に念入りに手洗いをしましょう。
また家庭内であってもタオルは別々にする、石鹸での手洗いをこまめに行うなどの予防が必要ですね。水を介して感染するので、洗面器や洗濯も別にするのがベスト。
プール熱発症!対処法は?
プール熱には特効薬がないので、一つ一つの症状に対してケアをすることになります。まずは小児科への受診をします。目やにが多い場合はガーゼで優しく拭きとったり、赤ちゃんの下痢がひどい時にはおむつかぶれに気を付けましょう。
一番大切なのは脱水症状にならないこと。喉が痛いので食欲がありません。うどんなどの麺類を優しい味付けで食べさせましょう。どうしても辛い時は経口補水液など塩分が含まれる飲み物をあげると良いですよ。
プール熱は大人もかかります
プール熱は子どもの病気と思っていませんか?いえいえ、大人もかかります。そのためお子さんがプール熱になった時には上記のような予防法をしながら、感染を防ぎましょう。
また他の三大夏風邪と言われる「手足口病」と「ヘルパンギーナ」も、症状は違いますが感染力が強いという点では同じ。予防法も手洗いうがいが基本なので、家族全員で徹底したいですね。
いつもと違うなと思ったら素人判断は危険!かかりつけの小児科に受診しましょう。高熱と喉の痛みが辛いプール熱。夏以外の季節も感染するので、一年を通して注意したいですね。