SNSに子供の写真は危険?リスクと今後の対策は?

この記事は、三井住友海上火災保険株式会社(協力 インターリスク総研)の情報提供の元、コモリブスタッフが執筆しています。

スマートフォンも普及し、インターネットが生活の中に完全に浸透した現在。気軽に情報や写真を友人たちと共有できるSNSを利用する方も増えています。

そういったSNSに写真を載せる際、皆さんはどんなことに気を付けていますか?

公開範囲の設定や、一緒に載せる情報に配慮するなど、それぞれ工夫されていることと思いますが、特に気になるのは子どもの写真を載せること。

子どもの写真を載せることの是非や、子どもの写真を載せる際に気を付けなければいけない点などを考えてみたいと思います。

SNSに子供の写真、なぜ危険?

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SNSの子供の写真を載せる危険性については、あらゆる場面で話題に上りますが、しっかりとなぜ危険なのか?という部分を理解できているでしょうか?

今一度、自分の認識が間違っていないかチェックしてみましょう。

1.プライバシー(個人情報)が流出する

近年は、インターネット環境が発達し、誰しもが何らかのSNSに参加しています。名前、年齢、職業、住所、電話番号などといった個人情報にくわえて写真を掲載することが一般的になっています。

利用開始当初は問題なくSNSを使えていた場合でも、その後SNS上に掲載した情報が拡散する等のトラブルに巻き込まれる可能性があります。

特に、子育て世代のパパやママにありがちなのが、アイコン写真に子供の写真を設定している場合やSNSで子どもの日々の成長を写真や名前とともに載せている場合ですが、これらにより本人が特定されることに繋がります。

また、子どもの友だちなど他人も映っている写真を無断で許可なく掲載することは、肖像権の侵害に該当します。後々トラブルに発展する可能性もあります。

2.写真データには位置情報記録機能がある

 

最近の携帯電話には写真データに位置情報を記録できる機能がついているものもあり、どこで撮影された写真なのかを特定されてしまう恐れがあります。

その場合、自宅付近や住んでいるエリアが絞りこまれることにつながってしまうケースも考えられます。そうなると、子どもが特定されるだけではなく、誘拐等のリスクが高まることにも繋がりかねません。

SNSは、会話をするのは限られた親しい友人だけであったとしても、基本的に一度ネット上にアップしてしまうと誰でも見ることができます。写真を載せただけでこれまでに友人たちとの会話の中でSNS上でうっかり出してしまっていた情報と相まって、個人の特定につながり、非常に危険です。

よく行くお店などの話題でも、生活範囲が憶測できるので注意しましょう。

また、近年は複数のSNSを使用する方も増えていますが、互いに連携させる機能がついているなど、1つのSNSにあげた情報が、異なるSNSから拡散していくケースも見られます。新たなSNSやサービスの利用を開始する際には設定にしっかり目を通すようにしましょう。

もう載せちゃった…そんな時はどうする?

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SNSの危険性を理解し、すでに子供の写真を載せてしまっている!と焦っている人もいるのではないでしょうか?

そんな時に速やかに対処しておきたい事項は何でしょうか。

1.情報の削除を速やかに

まずは、写真や名前等の個人情報を削除する(友人等に削除を依頼する)等をして、情報の削除につとめること。

特に、顔がわかる写真と、個人が特定される情報が一緒に掲載されていないかを確認するようにしましょう。

一度でも公開されてしまうと、その情報が公開されている間は他人が写真も含め情報を収集できる状態となってしまいます。仮にそのような状態になっていれば、極力、速やかに削除することが大切です。

2.位置情報を削除する

写真の種類などによって、どうしても掲載したい場合も出てくるかもしれませんね。

そんな時には、写真の位置情報記録機能をOFFにする、本名は載せない、できるだけ写真は後姿のみにするなど、特定されない手段を講じることが必要です。

なお、スマートフォンカメラの位置情報は、カメラの設定画面で簡単に切り替えることができます

特に普段から、スマートフォンで撮影した写真を気軽にSNSにアップしている方は、子どもの存在に関わらず自分自身の生活圏をインターネット上に公表することにもつながりかねませんので、あらかじめ位置情報設定をOFFにしておくことをお薦めします。

子供の安全を守るためにできること

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1.個人情報や顔・住所などがわかる写真は掲載しない

SNSやプロフなどインターネットで公開される場所には、個人を特定できるような情報は掲載しないことが大原則です。自分や他人に関する情報をインターネット上で発信することは常に危険が伴うことをしっかり自覚しておきましょう。

特に、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの個人情報や、顔や住所の分かる写真をインターネット上に掲載しないように心掛けましょう。

広く一般に公開されるネット上では、「顔のわかる写真は使わない」「名前はニックネームのみを使用する」などのマイルールを普段から徹底させておくことも大切です。

また、子どもの友だちに関しても特段の配慮が求められます。

2.写真に位置情報が記録されていないことも確認する

スマートフォンなど最近の携帯電話には位置情報を把握するためのシステム(GPS)が備わっており、写真データに位置情報を記録できる機能があります。

そのため、SNS やプロフなどに位置情報が記録されたままの写真を掲載すると、撮影場所を公開することになってしまいます。お出かけ先だけでなく、自宅の位置までも公開することになりかねません。

もしSNS やプロフなどに写真を掲載する場合は、撮影場所を公開しないようにするため、写真に位置情報を記録する設定を解除し、位置情報を記録せずに撮影した写真であることを確認しましょう。

正しい知識と自衛が大切

遠くに住む友人や親せきなどとも情報を共有しやすく便利なツールでもあるSNS。便利さの裏にある危険性について正しく把握するためには、正しい知識が必要です。

SNSの乗っ取りなどの事例報告もありますのでパスワードを定期的に変更するなど工夫を施したり、極端に恐れるだけではなく、正しい知識を身に付けたうえで、しっかりと自衛することが大切なポイント

便利な技術に翻弄されるのではなく、自分自身で駆使できるようになると、より便利でより快適なネット生活が楽しめそうです。

三井住友海上火災保険株式会社監修(協力 株式会社インターリスク総研)

三井住友海上は、保険金お支払業務やお客さまへのご提案を通じて蓄積した事故防止のノウハウを活用し、個人のお客さま向けに日常生活で実践できる事故防止対策など、さまざまなニーズにあわせてご案内することで広く事故防止や防災・減災につながる取り組みを行っています。