夏休みの宿題の定番と言えば、今も昔も読書感想文!
しかし、読書感想文が苦手。というか、そもそも作文そのものが苦手というお子さんもいます。
そんなお子さんの様子を見ていると、あれこれと口を挟みたくなるパパ・ママも多いかもしれません。中には、いっそのこと手伝ってしまおうかと考える方も?
いやいや、それはやっぱり子供の為になりません。
そこで、あくまでもアドバイスという視点で子供に伝えたい読書感想文の書き方テクニックを10項目ご紹介します。
1.課題図書選びは大事
当たり前なのですが、読書感想文は本を読まなければ始まりません。しかも、最後まで読まなければいけない。
本好きならば問題ないでしょうが、慣れていないと本を読む行為自体に四苦八苦ということも。それならば……。
- 自分の学年よりも少し下の対象を選ぶ(例:小学4年生→小学2年生)
- 興味のある分野
- ページ数が多くない
このような選び方もやむなしではないでしょうか?
2.読みながらメモorふせん
読みながら、印象に残ったフレーズをメモしたり、気になったページにふせんを貼ると、いざ書き出してから「あれ?どんなシーンだったっけ?」という場合等に有効です。
原稿用紙と本を行ったり来たりするのは、効率が悪いですし、やる気も落ちていきます。なるべくスムーズに作業を進める為の下準備です。
3.構成案を書く
こちらも下準備の一貫。以下のような4段階構成がおすすめ。
- 書き出し(その本に出合ったきっかけ、選んだ理由など)
- あらすじ紹介
- 中心部。メモやふせんを活用して中身をふくらませる。ここが一番大事です。
- まとめ。その本を読んで得られた経験や気付き、変化など。
これらを構成案として、別紙に書いておくのもテクニック。
4.題名を工夫
注意や興味をひきつけるタイトルを考えるようにアドバイスしましょう。
私たちの日常でもそうですよね。キャッチコピーは大切です。
「○○を読んだ感想」とそのまま書くよりは、「○○で変わった僕の日常」のような少し工夫した題名にするだけで、深く真剣に読んだ姿勢が感じられます。
5.書き出しに力を入れる
題名と同じ理由です。世の中の名文・名作は、書き出しが鮮烈です。
「吾輩は猫である」
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」
誰もが知る有名な書き出しは、この一文だけで物語の世界に読者を引き込む力があります。小中学生の読書感想文にそこまでを求めるのは、酷ではありますが(笑)
重要性を話してあげるのは、無駄ではありません!
6.構成案に沿って書き進める
ここまで下準備をしてから始めれば、かなり書きやすいはずです。
集中力が続くお子さんならば一気に書き上げることができるでしょう。そうでないお子さんは、逆に無理せず進めてもいいのでは?
7.経験を交える
もし書きあぐねているようでしたら、内容も少しアドバイスしてあげましょう。
本に沿った内容だけでなく自分の経験を持ち出して書くと、臨場感や親近感が増して内容の濃い感想文になります。
本では主人公はこうだったけれど私はこうだった、この本に出てくる○○を見た時僕はこう思った、等です。
8.感情を率直に表現する
読書感想文の核になる部分です。
五感はその子だけのオリジナルの感情。感情を表現して書くことで、誰にも真似が出来ない世界でひとつの読書感想文が出来上がります。
嬉しい、楽しい、わくわく感といったポジティブな感情以外でも、怒り、悲しみ、妬みなどネガティブな感情でもまったく問題なし!
綺麗な文章よりも、感情をストレートに表現した内容の方が惹き付けられるものです。
9.読み直しする
書き終わった開放感でそのままにしてしまうのは、NG。
- 誤字、脱字
- 段落
- 句読点の抜け、間違い
読み返せば簡単に気付ける間違いなのに、それで減点ではもったいないですよ!
10.推敲・清書する
読み直して間違いがあったら赤鉛筆でチェック。推敲作業をします。
さらにそれを新しい原稿用紙に、丁寧な字で清書しましょう!
初稿は書くだけで精一杯のことが多いもの。書き直すことで、完成度が各段にアップします。
テクニックを使ってスイスイ
一見面倒な手順とテクニックかもしれませんが、何の準備もないままに原稿用紙に向かう方がよほど大変です(笑)
そして、作文経験の浅い子どもにとっては、これらのことは教えてもらわないとなかなか気づけない部分です。
これは、あくまでもアドバイス。それを使って実際に書くのはお子さんたちです。自信を持って背中を押してあげてくださいね!