【今日の読み物】2人目を出産した時の子どもの反応は?息子がお兄ちゃんになった日

こんにちは。3歳の息子をもつ父親ライターの大塚拓馬です。

実は2019年4月13日に第2子が誕生しました。

二人の出産を無事に終えた妻には感謝と尊敬の念しかなく、これから出産を頑張ってくれた分、育児に仕事にしっかり頑張って、妻に恩返しをしていきたいと思っております。

今回、二人目の出産ということもあり、妻は一人目の時よりも出産への不安は感じていないようでした。

一方で気になっていたのは、二人目が生まれた時の息子こーくん(3歳)のリアクションです。

この記事は単なる出産体験の記事ではありません。息子のこーくんが、妊娠・出産を認識し、弟を受け入れるまでの過程を記録してみました。

第二子を予定しているパパママのご参考になれば幸いです。

妊娠は認識できる?「おなか、おっきいねえ」

妻は2018年夏に妊娠がわかり、2019年の4月に出産予定となりました。

息子のこーくんに「お兄ちゃんになるんだよ」と伝えましたが、「ううん」と首を振られてしまいました。

こーくんはまだ3歳。お兄ちゃんになると言われてもピンとこなかったのかなと思います。

ただ既に保育園には通っていて、自分よりも小さな子に優しくしている姿を見てきているので、あまり心配はしていませんでした。

保育園だと一人っ子でも下の子ができ「自分より小さな子には優しくしよう」ということを自然と学んでくれるので、親としては非常に助かります。

そのまま時が過ぎ、2019年を迎えたころ、こーくんがお風呂に入る前、ママのおなかを見て声を上げました。

「うわっ、おっきい~」
「こーくん、この中には赤ちゃんがいるんだよ」
「赤ちゃん?」
「そうだよ、こーくんはお兄ちゃんになるんだよ」
「え~?」

と、こーくん照れ笑い。

その日を境に、こーくんに「ママのお腹の中には何が入っているの?」と聞くと「たまご」というようになりました。

うーん、まあ、合っているといえば、合っているか……。

妊娠中のママが救急搬送!垣間見えた息子の成長

妻は妊娠した身体で、仕事をフルタイムで頑張っていました。事務員の仕事で、少々ハードな日もありましたが、無理のない範囲で頑張っていたように思います。出産予定日の1か月前から産休をとる予定でした。

そんな出産予定日の2か月前のある日。妻が「なんだか具合が悪い」と言って、タクシーに乗って会社を午前中で早退した日がありました。

すぐに布団を敷いて妻を寝かせ、僕は自宅の部屋で仕事をしていたところ、妻がとてもつらそうな顔でお腹が痛いと言い出したので産婦人科へ…。

産婦人科に到着して症状は安定してきて一安心。

ただ、産婦人科での検査が長引くようだったので、僕は妻が検査をしている間にこーくんを保育園に迎えに行くことにしました。

こーくんを迎え、産婦人科に行くと状況は激変。

「旦那さん、奥さんがまた痛み出したけど、産婦人科的には問題なくて原因がわからない。大きな病院で診てもらった方がいいので、救急車を呼んだから、一緒に行ってもらえるかな」

緊迫したお医者さんの顔を見て、僕も動揺。

こーくんにも「救急車」という声が聞こえたようで「救急車がくるの?」とちょっとワクワクしているみたい……。不安を与えまいと「そうだよ、救急車がくるよ、すごいね」と言いました。内心は不安で心臓バクバクです。

そうこうしてるうちに救急車が到着。こーくんは救急車の音に最初は喜んだものの、至近距離で見る救急車の緊迫感を察するや、笑顔は消えました。

そして救急車がママを迎えにきたことを完全に理解すると、心配そうな顔になりました。こーくん泣いちゃうかもなあ、と胸がちぎれそうになりながら、妻と息子の心配をする僕。

するとこーくんが心配そうな顔で言いました。

「ママ、いたいいたいだったね」
「ありがとう、こーくん。ママは大丈夫だよ」

車中で泣くこともなく、ずっと「ママ、いたい?」とママの心配だけをしていたこーくんの姿を、僕はじっと見ていました。たった3年間の人生で何を学んだんだろう。優しい子になったなあ。

心配しすぎて「大丈夫」なんて声かけも軽く思え、ただ淡々と病院に向かうことしかできなかった僕。こーくんの方が男らしいなあ、と思ってしまいました。

妻の痛みの原因は結局はっきりとはわからずじまい。5日ほど入院して退院し、無事でした。

妊娠中もとても順調でつわりもまったくひどくなく、とても安定している中で起きた救急搬送劇。「妊娠は命がけなんだ」と改めて、気が引き締まりました。

いよいよ陣痛!ついにお兄ちゃんになる

出産予定日の10日前、妻は朝からお腹に痛みを感じていたようでアプリで時間を計測していました。

すると「産婦人科に行くべき」という診断結果が出てきていたので、妻にお昼ごはんを準備。お昼を食べてからこーくんと一緒に産婦人科へ出かけました。

心配そうにママを見つめるこーくん。救急搬送事件以降、救急車を見ては「ママ、いたいいたいだったね」と言ったり、ママがちょっと見当たらないと「ママ、病院?」と心配していました。

でも、しばらくママの様子を見ていて安心した様子。次第にリラックスしてきました。

助産師さんがお腹をさすり、ママが深呼吸している様子を見て、僕に助産師役を指示して、「ハァ~ッ!フゥ~!」とマネし始めました。

救急車がトラウマになっていないかと心配していましたが、いつもの明るいこーくんになって一安心。

結局、お昼寝。しばらく妻のベッドを借りて眠っていました。

一方、妻は「夕食までに産みたい!」と言い、足湯を持ってきてもらったりしながら陣痛促進。僕は話し相手になって、気休めくらいはさせてあげられたのかなあ、と思います。(無力)

ちょくちょく助産師さんが診察にやってきて、その度に僕とこーくんは陣痛室を出ます。診察の間はこーくんとロビーで本を読んだりしていました。

すると、お産の部屋から「ああああああ!!!痛い~~!!」という叫び声が。他にもお産のお母さんがいるみたいです。

「あれ?ママ?」とこーくん。
「いや、ママじゃないよ。ママは陣痛室じゃん」

するとまた「ああああああ!!!!痛い、今の痛かったああああああ」という声が。

「ママだ!!ママー!!」とこーくんヒートアップ。確かに言われてみると妻の声に聞こえる。え?これ、そうなの?あれ、今、診察中なんじゃなかったの。

そして「へぎゃあ、へぎゃあ」という泣き声が。こーくんは泣き声が聞こえる方へと駆け寄り、僕は半信半疑で追いかけます。

すると助産師さんが部屋から出てきて「おめでとうございます」と。僕は思わず「あ、ウチですか」と言っちゃいました。なさけなし。診察で陣痛室を出てから、20分程度での出来事でした。びっくりした…。

こーくんと二人で赤ちゃんの様子を見守ります。

「こーくんわかる?弟だよ」
「うん」
「こーくん、お兄ちゃんになるんだよ」

すると、ピノコの「アッチョンブリケ」みたいなリアクション。「ついにきちゃった~」という感じの表情をしていて「意外といろいろわかってんだなあ」と笑っちゃいました。

「夕食までに産みたい!」と宣言し、本当に夕食までに産んだ妻は凄かったです。
僕はホントに何も力になれませんでした。これからの家庭生活で恩を返していけたらな、と意気込んでおります。がんばるぞ。

息子はまったく赤ちゃん返りをしなかった!その理由は?

生まれた赤ちゃんを前に、こーくんは「かあいい!かあいい!」と、連呼。「かあいい!えへへ、かあいい~」という感じで、こみ上げる笑いを抑えきれないくらい、喜んでくれました。

こーくんを抱きなれた妻と抱っこして「軽ーい」と感激している中、ひとりだけ「おもぉ~い」と照れ臭そうに抱っこ。

こーくんが赤ちゃんに興味関心を深く持ち、かわいがろうという気持ちをしっかり見せてくれたことに安心しました。

妻が退院して、赤ちゃんが自宅にやってきました。

自宅では赤ちゃんが泣いたら「こーくん、よしよししてあげて!」というと、「はーい!」と言って、赤ちゃんのもとに駆け寄り、「よしよし」と言いながらなでなでしてくれます。

僕ら夫婦もこーくんのことを息子というよりは「一緒に赤ちゃんを育てる仲間」という目線で、自然と話をするようになりました。

そうすることで、こーくん自身が嬉しそうにしてくれるし、お兄ちゃんのような行動を自主的にとってくれるようになったからです。

「いないいないばあ」を一生懸命してくれたり、「あーかちゃん!ちょっとまってね」と話しかけたり。

弟ができてからのこーくんは、よりいっそういきいきしているように見えます。

弟ができてから、トイレに自分で行けるようになったし、おしゃべりも上手になったし、トイレやお風呂での身体洗いも急に自分でできるようになったし…。

明らかに成長スピードが早まり、今のところ赤ちゃん返りはありません。

その理由は、こーくんが赤ちゃんをかわいがることで、僕ら夫婦と同じチームメイトとなり、自己肯定感が増しているからなんじゃないかな、と思います。

頼ってあげると、とっても喜ぶんです。

これからもしばらく、こーくんを一緒に赤ちゃんを育てる仲間という視点で接し、子ども扱いしすぎないようにしてみようかな、と考えています。

息子を赤ちゃんを育てる仲間だと認めるとワンランクUPする

今思えば、こーくんはお兄ちゃんになることを覚悟していたのかな、と思うことがあります。

というのも、実はこーくんは妻が出産する直前、お腹がものすごく大きいころに赤ちゃんみたいにか弱い声で「エヘンエヘーン」と泣きまねをしたり、自分を「こーくん、赤ちゃん」と言って、赤ちゃんごっこをする時があったのです。

高い声を出しながら甘えてくるので、夫婦で思いっきり甘えさせてあげました。

しかし、その「赤ちゃんごっこ」は弟が生まれてからはパタリとなくなり、今僕がこーくんを横に抱いてゆーらゆらなんてしたりすると、「こーくん赤ちゃんじゃなーい!」と大声で怒られます。

僕はこーくんに「赤ちゃんじゃない」って怒られるのが嬉しくて、ついつい意地悪して何度もこーくんを横抱っこ。成長は嬉しいです。

泣かないでママを心配する姿。
弟を笑顔で受け入れ、優しく声をかける姿。
甘えん坊の自分から卒業しようとする姿。

どれも二人目の子どもができたからこそ見えた、新しいこーくんの姿でした。

弟は「けーくん」といいます。これから、こーくんとけーくんと一緒に過ごす毎日が楽しみです。

フリーランスのライター。1987年生まれ。2014年に結婚し、2015年に第1子、2019年4月に第2子誕生。最近、「夫婦とはチームワークさえあれば、恋愛感情なんてゼロでもうまくいく」ということに気づき始めた。