戦乱を避けた落武者たちが、外部と接触がない僻地に敢えて開いた隠田集落。そんな先人たちが合掌造りの建物の中、過酷な環境でどのような生活を送っていたのか、それを知ることができるのが五箇山民俗館です。当時使われていた道具などが展示保存されています。周辺は五箇山集落となっており、養蚕で生活を繋いでいた様子を再現してあり見所満載。外部との関係を極力避けながら独自の生活スタイルを築いていった歴史を目にすることで、子どもさんも普段の生活の中では気付かない発見をされるかもしれません。
岩瀬家は東海北陸自動車道五箇山ICから車で3分の場所にある国指定重要文化財の家屋です。300年も前に8年をかけて作り上げられ、豪雪地帯の厳しさために合掌造りになっています。屋内は5階建てで3~5階は養蚕の作業場となっており。見学することができるのは家長の間・仏間・書院の間・武者隠しの間・奥式台の雨戸などです。ぜひ、昔の人々の暮らしを思い描きながら訪れてみてはいかがでしょうか。
日本で唯一、現存する富山南砺市の流刑小屋。昭和40年には富山県指定有形民俗文化財に指定された歴史のある場所です。間口は約2.7m、奥行きは約3.6m、と大きな小屋ではありませんが、茅葺き屋根でしっかり造られています。周囲は草木で覆われ、小屋は急な山の斜面の真ん中付近に建てられており、小屋までは階段を一段一段上っていかないと行けないなど、小屋周辺の環境が当時の囚人がどのような状況や心境で収容されていたのか想像でき、感慨深いものがあります。近くには国指定重要文化財の村上家もあり、なかなか触れられない歴史の深い部分を子どもが学ぶのにも適しています。
庄川から少し離れた段丘上にある細長い台地に広がる集落で、ここにある32戸の住宅のうち20戸が合掌造り家屋です。国指定史跡であり、平成7年12月に世界遺産として登録されました。その史跡としての範囲には、田畑・石垣・雪持林まで含まれていて、景観が維持されており集落内は非日常的な空間となっています。また、相倉民俗館が公開されていて、五箇山地方の歴史・文化などを映像やパネルでわかりやすく紹介しています。
チューリップ公園に隣接し、気軽に美術や創作にふれられるスポット。館内1階には大規模な展覧会が可能な企画展示室、2階には常設展示室3つを完備。常設展示では下保昭氏や清原啓一氏などの郷土作家作品や世界の写真作品、日本の工芸作品などを定期的に入れ替えて展示しています。また、さまざまな芸術活動に利用できる市民アトリエもあり、デッサン講習会や絵画、写真、版画などの創作の場として利用できます。平日には子ども向けの造形アトリエも行っています。
五箇山地方の民家のうち、古い時代の形式を改造されずに残している建造物で、約400年前の建築当時の様式を伝える貴重で最大規模の合掌造り家屋です。家屋塩硝製造や和紙製造等の民族資料数千点を陳列しており、五箇山の生活史を学ぶことができ、囲炉裏を囲みながら当主のお話を聞くこともできます。また五箇所山民謡のこきりこを鑑賞することもできるので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。