萬福寺の第6世、千呆性侒(せんがいしょうあん)が開創した寺。千呆和尚は薬師如来を尊崇していましたが、度重なる本堂焼失により現在は釈迦如来となっています。境内裏山にある五百羅漢の石像群は、絵師の伊藤若沖と住職が共同制作したもの。若沖の墓と、書家の貫名海屋(ぬきなかいおく)の筆塚も当寺にあります。境内には四季折々の草花が咲き、石像には年月と共に苔が蒸し、素朴で静かなお寺の雰囲気をつくりあげています。
京都市伏見区にある日蓮宗寺院。本堂、鬼子母神が祀られた千仏堂、七面大明神を祀る七面堂など、複数のお堂と門からなっており、その内の本堂と四脚門、多宝塔は国の重要文化財にも指定されています。中でも多宝堂は室町時代に建てられた行基葺という珍しい屋根が特徴的。源氏物語第33帖「藤裏葉(ふじのうらば)」の舞台ともなった場所もあり、石碑が建っています。静かな時間が流れる境内を散策してみるのも良いですね。