天下統一を果たした豊臣秀吉。そんな秀吉は没後、東山阿弥陀ヶ峰に葬られ、この豊国神社に祀られました。この神社、大阪夏の陣後に徳川家康に取り壊されているそうで、現在の社殿は1880年に再建のものとのこと。国宝に指定されている唐門は伏見城の遺構で、桃山期の貴重な門。立派で歴史を感じられる門構えは、一見の価値有りです。境内の宝物館には秀吉遺品を納めた唐櫃(重文)もあります。歴史の波に流されながらも、再建された豊国神社。子どもさんと下剋上の戦国の歴史について話をするのに、とても良い場所ではないでしょうか。
京の台所、錦市場の東端に位置し、錦の天神さんと呼ばれている神社。商店街のアーケードの真ん中にあって神社の鳥居が建物の2階の壁を突き破る珍しい姿が見られ、初めて見る人は鳥居だと気付かないことも多いそう。学業・厄除け・商売繁盛のご利益があるといわれ、古くから地元住人に深く広く信仰されています。境内には錦の水と呼ばれる名水が湧き出していて、無料で飲むことができ、この水を目当てに来る人も多い。
萩の宮と言われる程の萩の花の名所。京都御所ゆかりの神社です。9月第3日曜日に「萩まつり」が催されます。境内一円には数百株の萩が植えられていて、「萩まつり」の頃は美しい萩の花を見ることができます。境内の井戸の水は「染井の水」と呼ばれ、京都三名水の一つです。今は敷地内の鳥居から社の間にマンションが建築されていて景観はいまいち。どうしてマンションを建てることになったかを知れば子どもの社会問題への興味が湧くかも。
源氏物語の作者、紫式部の邸宅でもあった寺院。節分に行われる『鬼法楽』が有名で、鬼の登場シーンには子どもも驚くことでしょう。本堂から眺める日本庭園は、四季折々に美しい情景をみることができます。特に、初夏には紫の桔梗が見頃。これは、紫式部に因んで植えられているものです。紫式部が源氏物語を執筆したこの場所で、子どもに歴史物語を聞かせてみてはいかがでしょうか。
『京都三熊野』の一つである神社。山を背に建てられている神社で、紅葉の名所としても知られています。ご神木は梛(なぎ)の木で、「すべての苦難をなぎ倒す」と言われています。そんな梛の葉で作られたお守りが人気。子どもの未来にある苦難をなぎ倒せるようにと願いを込めて、子どもと一緒に参拝してみてはいかがでしょうか。
中風除けを祈願するカボチャ供養で有名な浄土宗のお寺。通常は非公開のですが、カボチャ供養の日と、桜や紅葉の時期に合わせて一般公開されています。山門に向かう石段沿いのもみじがとてもきれいで、散ったもみじが石段に敷き詰められた様子は美しいと有名です。本堂では、30分おきに住職がお寺の縁起や仏像などの説明をしてくれます。南禅寺や銀閣寺、哲学の道と合わせて歩きながら歴史を感じながら四季も感じられます。
889年に宇多天皇の病気平癒の祈願のために創建された、古い歴史のあるお社。大国主命が野火に囲まれ困っているときにネズミが洞穴に導いて命を救ったという古事記の記述に基づいて1969年に狛ネズミがつくられました。狛ネズミがある神社はここだけです。枝垂れ紅梅や椿など四季折々でみどころがあり、狛ネズミの他にも狛犬、狛狐、狛鷲、狛猿、狛蛇やたぬきの置物があるので花を楽しみながら子どもと動物探しをするのも楽しいかもしれませんね。
新撰組誕生の地として有名なお寺。重要文化財に指定されている文殊塔、吉備観音と見どころも豊富。春は桜、秋は紅葉スポットとしても知られています。敷地内には美しい日本庭園や池があります。小さな石橋を渡り、竹林へと進むルートは木々に囲まれていて緑豊か。子どもの手を引いて、どんな花や木があるのか語り合いながら歩いてみませんか。
京都の小倉山麓にある寺院。境内にある鐘は「幸せの鐘」と呼ばれていて、3回撞いて人類の平和を祈るというものです。参拝に訪れた方なら自由に鐘を鳴らすことができますので、子どもも大きな音を自分で鳴らすことに喜ぶことでしょう。秋は紅葉の名所としても知られています。「紅葉の馬場」といわれる参道の両脇に木々が立ち並び、美しく赤く染まったその光景は紅葉のトンネル。子どもと一緒に色鮮やかなトンネルをくぐってみませんか。
広隆寺は飛鳥時代の推古天皇11年に、秦河勝が聖徳太子から賜った仏像を本尊として建立した京都最古の真言宗の寺院です。見どころは、2回の火災に遭いながらも難を免れた、国宝第1号に指定されている「宝冠弥勒菩薩像」。現在、広隆寺には仏像だけでも国宝7件17点重要文化材28件31点を寺宝として保有。ほとんどのものが新霊宝殿で拝観できます。また、聖徳太子が住んだとされる「桂宮院」もぜひ見学したいポイント。4月・5月・10月・11月の日曜日・祝日のみ公開されているので、そこに合わせて訪れるのがおすすめですよ。
西芳寺は、庭園内を約120種類の苔が覆い、まるで緑のじゅうたんを敷き詰めたような美しさから苔寺と呼ばれています。約9千坪の広さの庭園は、1年中美しい景観が楽しめるので散策にぴったり。特に紅葉の時期は、色鮮やかな紅葉と苔の組み合わせに目を奪われます。西芳寺は1977年から一般の拝観を中止しているので、拝観するには事前の申し込みが必要です。拝観の際には見開きが珍しい御朱印を記念にいただくのがおすすめですよ。
臨済宗妙心寺派の大本山。開基を花園法皇、開山を関山慧玄とします。応仁の乱によって焼失後、乱後雪江宗深が再建、現在は末寺を3400まで数える臨済宗各派で最大となっています。法堂の鏡天井には8年の歳月をかけて描かれた雲龍図があり、どこから見ても龍がこちらを睨んでいるように見えることで有名。他に日本最古の梵鐘、浴室(明智風呂)が拝観できます。一般の方を対象とした座禅会や写経会なども開かれています。
『京都三奇祭』の一つ『やすらい祭』が行われる神社。創建から1000年以上経つ由緒ある神社で、広い境内には見どころがたくさん。社殿のそばに「阿呆賢さん」(別名:重軽石)という石があります。この石を三度叩いてから持ち上げ、再度願いを込めて三度手のひらで撫でます。その後に持ち上げ、石が軽ければ願いが叶うといわれています。子どもと一緒に不思議な石を触ってみてはいかがでしょう。
桜の名所・紅葉の名所と、景勝地としても人気のお寺です。境内には庭園が整備され、一年を通して目を楽しませてくれる草花が植えられています。庭園内には池もあり、美しい景色を散策しながらみることができます。春には100本以上の桜が咲き揃いますので、子どもと一緒に日本の風情ある庭園を歩きながらお花見してみてはいかがですか。
大徳寺の徹翁国師によって創建された曹洞宗の寺院。本堂の壁面には丸い窓と四角い窓があり、それぞれ「悟りの窓」「迷いの窓」と呼ばれ仏意が込められています。そこから眺める鶴亀の庭は、紅葉の赤と緑のコントラストが美しい庭園。廊下の天井には、伏見城が落城し家臣らが自刃した際の血痕が残った床板が供養のため移築されており、「血の天井」と呼ばれています。山門では秋のすすきの風流な景色が見られ、静かに瞑想に浸ることのできる寺院です。