京都の観光で人気の八坂通にある八坂庚申堂。日本で一番古い庚申堂で、日本三大庚申のひとつ。本堂や境内には色とりどりのかわいらしいお守りが鈴なりになっており来る人の目を惹きつけます。このお守りは「くくり猿」といって、手足を縛られて身動きできなくなっている姿を表現しています。「くくり猿」で欲望をくくりつけることによって、願い事が叶うとされています。欲望封印のパワースポットとして高い人気を誇っています。
天下分け目の戦いの後、豊臣家が完全に滅ぼされることとなった大阪冬の陣夏の陣。その戦いのきっかけとなった「国家安康・君臣豊楽」の文字が刻まれた梵鐘が、ここ方広寺にかけられています。鐘の文字は今もくっきりと見ることができ、歴史に思いを馳せることができます。戦国時代にはとても大きな大仏が建てられていたそうですが、様々な災害に合い再建されては何度も消失し、現在は大仏殿も大仏も無く、小舗石や板石などで位置を地表に明示されています。そのような歴史から、無常を肌で感じることができる、そんな不思議な寺院です。子どもさんと方広寺の歴史について、色々と語り合ってみるのもいいかもしれません。
源氏物語の作者、紫式部の邸宅でもあった寺院。節分に行われる『鬼法楽』が有名で、鬼の登場シーンには子どもも驚くことでしょう。本堂から眺める日本庭園は、四季折々に美しい情景をみることができます。特に、初夏には紫の桔梗が見頃。これは、紫式部に因んで植えられているものです。紫式部が源氏物語を執筆したこの場所で、子どもに歴史物語を聞かせてみてはいかがでしょうか。
中風除けを祈願するカボチャ供養で有名な浄土宗のお寺。通常は非公開のですが、カボチャ供養の日と、桜や紅葉の時期に合わせて一般公開されています。山門に向かう石段沿いのもみじがとてもきれいで、散ったもみじが石段に敷き詰められた様子は美しいと有名です。本堂では、30分おきに住職がお寺の縁起や仏像などの説明をしてくれます。南禅寺や銀閣寺、哲学の道と合わせて歩きながら歴史を感じながら四季も感じられます。
新撰組誕生の地として有名なお寺。重要文化財に指定されている文殊塔、吉備観音と見どころも豊富。春は桜、秋は紅葉スポットとしても知られています。敷地内には美しい日本庭園や池があります。小さな石橋を渡り、竹林へと進むルートは木々に囲まれていて緑豊か。子どもの手を引いて、どんな花や木があるのか語り合いながら歩いてみませんか。
京都の小倉山麓にある寺院。境内にある鐘は「幸せの鐘」と呼ばれていて、3回撞いて人類の平和を祈るというものです。参拝に訪れた方なら自由に鐘を鳴らすことができますので、子どもも大きな音を自分で鳴らすことに喜ぶことでしょう。秋は紅葉の名所としても知られています。「紅葉の馬場」といわれる参道の両脇に木々が立ち並び、美しく赤く染まったその光景は紅葉のトンネル。子どもと一緒に色鮮やかなトンネルをくぐってみませんか。
広隆寺は飛鳥時代の推古天皇11年に、秦河勝が聖徳太子から賜った仏像を本尊として建立した京都最古の真言宗の寺院です。見どころは、2回の火災に遭いながらも難を免れた、国宝第1号に指定されている「宝冠弥勒菩薩像」。現在、広隆寺には仏像だけでも国宝7件17点重要文化材28件31点を寺宝として保有。ほとんどのものが新霊宝殿で拝観できます。また、聖徳太子が住んだとされる「桂宮院」もぜひ見学したいポイント。4月・5月・10月・11月の日曜日・祝日のみ公開されているので、そこに合わせて訪れるのがおすすめですよ。
西芳寺は、庭園内を約120種類の苔が覆い、まるで緑のじゅうたんを敷き詰めたような美しさから苔寺と呼ばれています。約9千坪の広さの庭園は、1年中美しい景観が楽しめるので散策にぴったり。特に紅葉の時期は、色鮮やかな紅葉と苔の組み合わせに目を奪われます。西芳寺は1977年から一般の拝観を中止しているので、拝観するには事前の申し込みが必要です。拝観の際には見開きが珍しい御朱印を記念にいただくのがおすすめですよ。
臨済宗妙心寺派の大本山。開基を花園法皇、開山を関山慧玄とします。応仁の乱によって焼失後、乱後雪江宗深が再建、現在は末寺を3400まで数える臨済宗各派で最大となっています。法堂の鏡天井には8年の歳月をかけて描かれた雲龍図があり、どこから見ても龍がこちらを睨んでいるように見えることで有名。他に日本最古の梵鐘、浴室(明智風呂)が拝観できます。一般の方を対象とした座禅会や写経会なども開かれています。
桜の名所・紅葉の名所と、景勝地としても人気のお寺です。境内には庭園が整備され、一年を通して目を楽しませてくれる草花が植えられています。庭園内には池もあり、美しい景色を散策しながらみることができます。春には100本以上の桜が咲き揃いますので、子どもと一緒に日本の風情ある庭園を歩きながらお花見してみてはいかがですか。
大徳寺の徹翁国師によって創建された曹洞宗の寺院。本堂の壁面には丸い窓と四角い窓があり、それぞれ「悟りの窓」「迷いの窓」と呼ばれ仏意が込められています。そこから眺める鶴亀の庭は、紅葉の赤と緑のコントラストが美しい庭園。廊下の天井には、伏見城が落城し家臣らが自刃した際の血痕が残った床板が供養のため移築されており、「血の天井」と呼ばれています。山門では秋のすすきの風流な景色が見られ、静かに瞑想に浸ることのできる寺院です。
萬福寺の第6世、千呆性侒(せんがいしょうあん)が開創した寺。千呆和尚は薬師如来を尊崇していましたが、度重なる本堂焼失により現在は釈迦如来となっています。境内裏山にある五百羅漢の石像群は、絵師の伊藤若沖と住職が共同制作したもの。若沖の墓と、書家の貫名海屋(ぬきなかいおく)の筆塚も当寺にあります。境内には四季折々の草花が咲き、石像には年月と共に苔が蒸し、素朴で静かなお寺の雰囲気をつくりあげています。
京都市伏見区にある日蓮宗寺院。本堂、鬼子母神が祀られた千仏堂、七面大明神を祀る七面堂など、複数のお堂と門からなっており、その内の本堂と四脚門、多宝塔は国の重要文化財にも指定されています。中でも多宝堂は室町時代に建てられた行基葺という珍しい屋根が特徴的。源氏物語第33帖「藤裏葉(ふじのうらば)」の舞台ともなった場所もあり、石碑が建っています。静かな時間が流れる境内を散策してみるのも良いですね。
勝林院の子院として建立された寺院。見どころは美しく手入れされた庭園の花や植物たちです。秋から春にかけて咲く珍しい桜「不断桜」があり、紅葉と桜が織りなす美しい景色が人気です。境内の客殿では和菓子とお抹茶をいただきながらほっとするひと時を過ごすことができますよ。
円仁が天台声明の道場として創建したのが始まりとされる天台宗の寺院。融通念仏の祖とされる良忍がこの寺に入寺し再興されました。木造薬師如来座像、木造阿弥陀如来座像、木造釈迦如来座像が本堂に安置されています。最澄の伝記資料としてきわめて貴重な、伝教大師度縁案並僧綱牒(でんぎょうだいしどえんあん ならびに そうごうちょう)が文化財としてあげられます。“耳”に関するお願いごとの絵馬が多数寄せられるお寺です。