広隆寺は飛鳥時代の推古天皇11年に、秦河勝が聖徳太子から賜った仏像を本尊として建立した京都最古の真言宗の寺院です。見どころは、2回の火災に遭いながらも難を免れた、国宝第1号に指定されている「宝冠弥勒菩薩像」。現在、広隆寺には仏像だけでも国宝7件17点重要文化材28件31点を寺宝として保有。ほとんどのものが新霊宝殿で拝観できます。また、聖徳太子が住んだとされる「桂宮院」もぜひ見学したいポイント。4月・5月・10月・11月の日曜日・祝日のみ公開されているので、そこに合わせて訪れるのがおすすめですよ。
西芳寺は、庭園内を約120種類の苔が覆い、まるで緑のじゅうたんを敷き詰めたような美しさから苔寺と呼ばれています。約9千坪の広さの庭園は、1年中美しい景観が楽しめるので散策にぴったり。特に紅葉の時期は、色鮮やかな紅葉と苔の組み合わせに目を奪われます。西芳寺は1977年から一般の拝観を中止しているので、拝観するには事前の申し込みが必要です。拝観の際には見開きが珍しい御朱印を記念にいただくのがおすすめですよ。
臨済宗妙心寺派の大本山。開基を花園法皇、開山を関山慧玄とします。応仁の乱によって焼失後、乱後雪江宗深が再建、現在は末寺を3400まで数える臨済宗各派で最大となっています。法堂の鏡天井には8年の歳月をかけて描かれた雲龍図があり、どこから見ても龍がこちらを睨んでいるように見えることで有名。他に日本最古の梵鐘、浴室(明智風呂)が拝観できます。一般の方を対象とした座禅会や写経会なども開かれています。
桜の名所・紅葉の名所と、景勝地としても人気のお寺です。境内には庭園が整備され、一年を通して目を楽しませてくれる草花が植えられています。庭園内には池もあり、美しい景色を散策しながらみることができます。春には100本以上の桜が咲き揃いますので、子どもと一緒に日本の風情ある庭園を歩きながらお花見してみてはいかがですか。
大徳寺の徹翁国師によって創建された曹洞宗の寺院。本堂の壁面には丸い窓と四角い窓があり、それぞれ「悟りの窓」「迷いの窓」と呼ばれ仏意が込められています。そこから眺める鶴亀の庭は、紅葉の赤と緑のコントラストが美しい庭園。廊下の天井には、伏見城が落城し家臣らが自刃した際の血痕が残った床板が供養のため移築されており、「血の天井」と呼ばれています。山門では秋のすすきの風流な景色が見られ、静かに瞑想に浸ることのできる寺院です。
萬福寺の第6世、千呆性侒(せんがいしょうあん)が開創した寺。千呆和尚は薬師如来を尊崇していましたが、度重なる本堂焼失により現在は釈迦如来となっています。境内裏山にある五百羅漢の石像群は、絵師の伊藤若沖と住職が共同制作したもの。若沖の墓と、書家の貫名海屋(ぬきなかいおく)の筆塚も当寺にあります。境内には四季折々の草花が咲き、石像には年月と共に苔が蒸し、素朴で静かなお寺の雰囲気をつくりあげています。
京都市伏見区にある日蓮宗寺院。本堂、鬼子母神が祀られた千仏堂、七面大明神を祀る七面堂など、複数のお堂と門からなっており、その内の本堂と四脚門、多宝塔は国の重要文化財にも指定されています。中でも多宝堂は室町時代に建てられた行基葺という珍しい屋根が特徴的。源氏物語第33帖「藤裏葉(ふじのうらば)」の舞台ともなった場所もあり、石碑が建っています。静かな時間が流れる境内を散策してみるのも良いですね。
勝林院の子院として建立された寺院。見どころは美しく手入れされた庭園の花や植物たちです。秋から春にかけて咲く珍しい桜「不断桜」があり、紅葉と桜が織りなす美しい景色が人気です。境内の客殿では和菓子とお抹茶をいただきながらほっとするひと時を過ごすことができますよ。
円仁が天台声明の道場として創建したのが始まりとされる天台宗の寺院。融通念仏の祖とされる良忍がこの寺に入寺し再興されました。木造薬師如来座像、木造阿弥陀如来座像、木造釈迦如来座像が本堂に安置されています。最澄の伝記資料としてきわめて貴重な、伝教大師度縁案並僧綱牒(でんぎょうだいしどえんあん ならびに そうごうちょう)が文化財としてあげられます。“耳”に関するお願いごとの絵馬が多数寄せられるお寺です。
高野山真言宗の寺院。和気清麻呂の私寺だった「神願寺」と「高雄山寺」が事実上合併してできた寺です。素焼きの円盤を投げて厄除けとする「かわらけ投げ」はこの寺発祥。西明寺、高山寺と合わせ「三尾」と呼ばれる紅葉の名所でもあります。国宝の木造薬師如来立像を始め、伝・源頼朝像など数々の文化財が安直されています。空海が一時住んでいた他、最澄もこの場所で法華経の講義をしたことがあるなど、日本仏教にとっても重要なお寺です。
774年に開創された寺院で明恵上人が後鳥羽上皇の帰依を得て再建しました。栄西禅師から贈られたお茶を日本で初めて植えたことで有名です。鳥獣人物戯画や古経典・古文書などの文化財が1万点、国宝石水院など見どころもたくさんあります。駐車場は裏参道につながっていますが急な石階段で、表参道へ回るとやや緩やかです。足腰に自信がない方や小さい子ども連れの方は、杖などがあると安心。1994年12月「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録されています。
滋賀県犬上郡甲良町にある天台宗の寺院です。東湖三山の一つに数えられています。春季、秋季に三重塔内特別拝観が実施されており、気候の良い時の絶好のお出かけスポットとなります。駐車場完備のため、車で立ち寄ることができる点も嬉しいですね。ただし、ベビーカーでの移動はできませんので、小さな子どもと一緒に拝観する場合は気をつけましょう。国の重要文化財に指定されている本尊釈迦如来像や千手観音像も一見の価値ありです。ぜひドライブがてら、立ち寄られてはいかがでしょうか。
山形県は米沢市にある、直江兼続の菩提寺。上杉家関連の多くの家臣たちの墓所があるお寺です。山門近くに駐車場とトイレがあるので、参拝しやすい立地になっています。また、山門を入ってすぐの場所には見事なしだれ桜があり、その時期には人々の目を楽しませています。上杉家ゆかりの方々の墓所をまいるのはもちろん、心も体も丈夫になるよう願いのこめられた「ふれあし観音」さまに触れ、その功徳を頂戴するのも良いでしょう。ぜひ一度、家族で行かれてみてはいかがでしょうか。
千手千眼観世音菩薩をご本尊に掲げる由緒正しきお寺です。境内には一面あじさいが植えられており、7月いっぱい美しく咲き誇る様は訪れた参拝者の目を癒します。また、境内にある三重塔は、この塔を回るとお産が軽くなると言った逸話があったり、夜泣きのひどい赤ちゃんがそこに来るとぴたりと泣きやむことから子育地蔵と呼ばれるお堂があったり、小さな子どもを持つ家庭に関係深いお寺でもあります。家族揃って参拝されてはいかがでしょうか。
室町時代に建てられた本堂は重要文化財で、本尊薬師如来御像や聖観世音菩薩、不動明王などが安置されています。樹齢1250年以上の大銀杏が有名で、一見の価値あり。特に紅葉の季節の美しさには定評があります。境内には他にも楼門や飛騨地方唯一の三重塔など見どころが多くありますよ。